父親が母親を亡くし今迄母親に
全て押し付けてきたことを父親
自身がやらねばならなくなり、
独り暮らしになった父親は
既に独立していた私と妹は
『少しは母親の苦労が判る
だろう』という私達の考えは
甘かった。
出来ない物は出来ないという
所はまるで変わらず、連日
私や妹を呼び出しては家政婦
のように私達に命じて本人は
動かない。そんな毎日が続き
私も妹も自分の家庭を守り
ながらの父親の介護で疲弊
していきました。
自分で出来ることまで私達を
呼び寄せて、洗濯、清掃、
食事と・・・。
『この人は死ぬまで変わら
ないな』と私と妹で挨拶変わり
に話したものです。
父親の生き方は家族にしか
頼れない。他人には自分を
さらけ出せない。協力しあう
という言葉は父親にはない。
そんな生き方だったと思い
ますし、内弁慶の典型で
会社では真面目一辺倒ですが
人に相談する事はない。スト
レスを同僚や友人と発散する
事は一切しないでストレスを
全て家に持ち帰り私達家族に
ぶつける、当たり散らすと
いうそんな生き方、家族に
すればいい迷惑でした。
せめて自分の弱さをさらけ
出して、人に頭を下げれる
人間だったらと思いました
そんな父親が自分の弱さを
認めるようになり、人に頭を
下げられるようになったのが
認知症が進行した介護末期に
なってからというのは皮肉な
ものですね。
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