母親の介護編㉒僅か半年の在宅介護
の記憶③介護する側の気遣いがない
パーキンソン病の影響で手足や噛む
力がない母親の在宅介護は、健常者
のペースではできません。
あくまで母親のペースに合わせて、
ゆったりとせかさず、焦らせずに
時間の事など気にしないで介護を
しなければなりません。
父親のように、せっかちで自分の
ペースでしか物事が出来ない人には
無理ですね。
妹と私は父親に母親の介護をさせる
のは無理だと判断し、以降たとえ
父親が介護をすると言っても決して
やらせませんでした。
母親にとっては実の娘が介護の中心
となり、父親の行動に目を光らせて
くれたおかげで、毎日安心して静養
出来ましたし、安心して家事を任せ
られると喜んでいたそうです。
僅かな時間の母親の在宅介護でした
が、母親の体調が良くなることは
ありませんでいた。
しかし母親の気持ちはとても穏やか
で安定していました。
母親は私と妹に『あなたたちと同居
していた頃が懐かしいわ。あなたた
ちといられる時間が一番幸せよ。』
と言っていました。
私や妹が結婚を機に独立して、再び
母親の傍に戻るきっかけが、難病の
母親の介護の為とは皮肉なものです。
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