『家事は母親がやって当たり前』
そんな父親の古い考えに嫌気が
さした母親は、長男の私と妹を
育て上げ社会人として送り出し
その後、定年して常時家にいる
父親とは一線を画す行動に出ます
趣味の多彩さと交友関係の広さを
利用して友人との旅行や習い事で
家を空ける事が多くなりました。
父親に対しては『子供も巣立った
し、貴方も定年した。私も自由に
生きたい。義母の介護を始め家事
に捧げた35年間を取り戻したい』
と告げると父親の食事は作り置き
してタッパーで冷蔵庫に保管し、
『後はあなたのペースでやって』
と、失われた35年間を取り戻す
ように、日々予定を入れて外出
の日々でした。
その後私や妹が独立して家を出
私達が事前に実家に遊びに行く
と連絡すると、その日は実家で
私達をもてなしてくれた母親。
しかし、それ以外は夫婦別行動
が基本で外出の日々であり、
『夫婦だけの生活は耐えられ
ない』と、日々こぼしていた。
夫婦別行動の最大の原因は、
父親の実母である祖母の在宅
介護を始め嫌な事、面倒な事
は全て押し付けられた過去に
起因しています。
母親への感謝の気持ちは
これっぽっちもなく、言葉で
労う、行動で労う事もしない
父親に愛想が尽きたのでしょう
。
母親は私に言いました。
『私は父親より先に逝く、
あの人を介護するなんて、もう
まっぴらよ』と。
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