身寄りのない叔母は要介護に
なっても自己完結を目指して
終活、身辺整理を独りで
完結させようと動かない体に
鞭打って日々奔走している
会社を廃業し普通であれば肩の荷
が下りてのんびりと余生を送ると
思うのだが要介護の叔母は立ち止
まる事なく、身辺整理を進める。
夫に先立たれて子供にも恵まれず
兄弟姉妹は亡くなった叔母の姉で
ある私の母親をはじめ、寝たきり
もしくはすでに亡くなっており、
頼りたくても頼る身近な人が
いなかった環境で社員の為に、
要介護の兄妹姉妹や、
その甥や姪の為に尽くしてくれた
叔母には頭が下がるが、
或る日 私が叔母の家にお邪魔
した際に、私が『少しは私にも
頼ってよ』と言うと、
叔母は『独りで生きてきた私の
性分だから気を遣わないで。
貴方には奥さんも子供もいる。
何時までも気遣いながら、
決して絶やす事なく仲よくね』
と言葉を返してくれました。
叔母は強い人だと思うと同時に
要介護の状態にもかかわらず
自分で成し遂げようとする
気持の強さと、それでも他人を
気遣う優しさを感じました。
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