母親が在宅介護を経て最期は
医療付介護施設で亡くなった。
母親の葬儀や納骨も終え、
母親の残した物の整理を始めた
のだが、母親の遺書ともいえる
手紙には母親の通帳の額面を
それぞれ遺産として分けるとの
記述があった。
お金など期待はしていなかったが
出てきた母親の通帳を開くと
あろうことかほぼ引き出されて
いたのだ。
私は父親に『母さんの通帳を
見たんだけど、ほぼ全額引き出さ
れてるんだけど、親父知ってる？
』というと、
父親は『母さんの介護の為に
使っていた。』と。
父親の通帳を見せて貰うと、
母親の通帳から下した金額が
父親の通帳に振り替えられて
いた。
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母親の介護なら母親の通帳から
下して使えばいいわけで、
何故、父親は自分の通帳へと
振り替えたのか？
もう完全に自分の物だと思って
いる父親に呆れてモノが言えな
かった。
結局、後に父親が認知症となり
介護の末に亡くなるまで、
母親の預金は父親のモノとして
日の目をみる事はなかった。
父親は昔から欲が深く？
母親のモノは俺のモノ的な
所があり、心配はしていたの
だが、まさか母親が寝たきりに
なってすぐの時期に全てを
父親自身のモノにしていたとは
長男である私の最大の失敗で
ある。
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