身寄りのない叔母の介護を見守り
10年になろうとしている。
夫に先立たれ子供にも恵まれずに
経営者として気丈に生きてきた
叔母だが会社を廃業した途端に
今迄の無理がたたり肺炎を患い
外反母趾も悪化し療養を余儀なく
されて一人療養を続けてきたが
私の母親の妹である叔母には
公私とも世話になり亡くなった
母親からも身寄りのない叔母の
事を託されていたので妹と共に
通いにて週末中心の叔母の介護を
してきたが、数年前から叔母も
身の回りの事を全てこなすのは
困難となり、デイケアでの介護
施設や通いのヘルパーをつけて
現在に至っている。
叔母の悩みの種は廃業した会社
の財産処理を終えていないので
介護施設に入所してしまうと
会社の後処理を出来ないまま、
介護施設から出れなくなる事を
危惧し、介護施設への入所は
頑なに拒んできた。
『私のやり残した事で人様に
迷惑を掛けられない』が
叔母の持論であり、要介護に
なっても、私達の助けは殆ど
借りずに体調不良の中で
特に会社関係の身辺整理を
一歩ずつこなしてきた。
私達が手伝った会社関係の事
は保存期間が終了した書類の
処分のみで、書類の裁断や
裁断の必要のない書類の
資源物としてのゴミだしのみ
で残りの有価証券や現金等は
要介護の身の叔母が銀行に
資産の管理を依頼し弁護士や
税理士もつけて、親戚への
財産分与等の手続を全て
叔母1人で行っていたのだ。
肺炎と闘いながら歩行も
覚束ない中、元経営者と
しての責任感だけで動いていた
叔母には頭が下がります。
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