父親が現役時代に休日に友人を
招いたという記憶は一切ない。
ここに父親がリタイヤ後に
認知症を発症したルーツがある
のではないかと思っている。
家族旅行の記憶も殆どなくて
父親の趣味の登山に長男である
私が小学校の低学年の頃夜中に
父親に起こされて登山に連れて
いかされた記憶だけは残って
いるのだが母親と妹は登山には
行っていない。
夜明け前に登山口から登頂を
目指すのだが父親から幼い私に
言葉を掛けて貰った記憶もほぼ
ない。
なので山頂で父親と会話をしたり
達成感を分かち合ったりした事も
なく言葉で気持ちを伝えたりと
いう部分や集団で協力し合って
成し遂げるという事もなかった。
多分だが父親は現役時代に組織
のなかで浮いた存在だったのでは
ないかと想像する。
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そんなうわべだけの組織という場
さえも定年退職で失って家にこもり
がちになり、唯一の会話の対象で
あった母親に先立たれたのだから
認知症の発症は時間の問題だけで
あっただろうと思う。
人間関係は時に難しいが、しかし
独りでは生きていけない事を
父親を見て感じずにはいられない
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