母親が亡くなり数年後、父親も
後を追うように介護の末に亡く
なり、私達家族は長男の私と
長女の妹の2人になった。
親から先に逝くのは自然な事で
あるが、次は私達子世代であり
私達にも子がいる。
輪廻というか、次は我々の番と
いう訳だ。
両親共に要介護で、母親の場合は
パーキンソン病で寝たきりとなり
やがて天に召された。
父親はと言うと母親が亡くなり、
実家に独り暮らしとなった事で
会話のない生活を強いられて
やがて認知症が進行し、
或る日の昼にデイケア施設での
昼食中に突然亡くなった。
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男親というのは本当に弱いものだ
と実感した。母親（妻）がいて
こそのお山の大将だと実感した。
威張る相手、我儘を言う相手が
いなくなった途端に心身ともに
弱り、認知症が進行し、あっと
いう間に弱っていった父親。
私も年を取り妻に先立たれたら
父親と同じ末路を辿るのだろう
か？
人生の岐路に立った時や喜びや
悲しみの場面で、私達を励まし
祝ってくれるのはいつも母親の
方であり、父親は仕事や趣味が
1番であり、私達家族への愛情
表現はない。
こんな経験から愛情を注いで
くれた母親の介護は熱が入り、
何事にも無関心であった父親に
対しての介護には集中できない
時期もあった。
子育てや子に接する役割分担
みたいなものがあったのかも
しれないが、やはり生身の人間
であるから、行動で示してもら
った相手を敬う気持ちが強く
なる。
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