母親の死で父親が独り暮らしに
なり父親の生活環境が大きく変わ
った。
内弁慶のお山の大将だった父親
その内弁慶を発揮する相手が
家からいなくなった事での捌け口
が皆無になり、話す機会が減って
増々無口になり認知症進行が急激
に顕著になった。
長男の私も妹も独立し家庭を持つ
身なので父親からの電話でのSOS
が日常茶飯事になってきた。
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とにかく一人では不安で何もする
事が出来なくて昼夜問わず電話の
嵐となり実家まで決して近距離で
ない私は仕事にも集中できない
時期があったほどです。
私は決心をして父親に『家で
暮そうか？』と父親に私の家での
同居を勧めたのですが、実家を
出たくないと、この提案は却下
されてしまった。
既に中学や高校に通っていた
子供達の事を考えると私から
実家に引っ越すのは無理であり
この時点での最良の選択が家に
父親を引き取る事だったのだが
父親は住み慣れた実家を出る事
だけは『絶対に嫌だ』と言い
実現はしなかった。
この事がさらに父親の認知症を
進行させる結果となった。
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