肺炎を患う要介護の叔母の日常は
ただの病弱なおばあさんである。
要介護2で常人であれば資産整理で
人と話したり手続きをするような
健康状態ではないのだが相手にも
悟られず経営者時代の商談のよう
に、健常者のごとく働く？のだ。
しかし一度商談ごとを離れれば
80歳過ぎのただの病弱な老人で
あり独り佇む姿は要介護の病人
そのものである。
こんな人間らしい姿を見せるのは
甥である私など一部の人に対して
だけであり、この姿を見て銀行や
不動産屋の人は同一人物と知った
ら、きっと驚くであろう。
なので何も予定のない日に私が
訪れると素の姿の叔母が力を
抜いた状態で小声で雑談を楽しむ
この姿が叔母の今現在の健康状態
であることを考えると人との交渉
の前日や当日の朝はメイクから
始まり、気の入った叔母を作る
のに相当な気力、体力を消費する
のだろうなと想像する。
叔母自身も周囲に迷惑を掛けず
資産の分配を1日も早く終えて
楽になりたいと思うが、
身寄りのない悲しさというか
何でも一人でやってきた叔母の
責任感が限界以上のパワーを
出させるのかな？と病弱な叔母
を見て思うのだ。
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