父親の介護編⑭認知症の父親の奇行
③トイレの悪臭
母親が闘病の末に亡くなり、父親が
独り暮らしとなり、人と接する機会
も減り認知症にとなり要介護になる
過程で、父親が起こした奇行の数々
を振り返っていきます。
③トイレの悪臭
独り暮らしの父親は胃腸が弱いのか
昔から度々トイレに行く回数が多か
ったのですが、特に大便の回数が多
い人でした。
認知症が少し進行し始めた頃でしょ
うか、私が父親の介護のために自宅
を訪れ玄関を開けると、毎回のよう
に、悪臭がしました。玄関の左脇の
トイレから大便の匂いがしてたまり
ません。しかもトイレのドアも開け
放しの為、父親がいるリビングまで
匂ってきます。そうです、父親は
大便をして流さないのです。しかも
トイレの扉が開いたままで、1階の
部屋中が大便臭いのです。
父親のいるリビングに行くと、
『よう、おかず持ってきたか？』
と。私は、『持ってきたよ、それ
よりさあ、トイレの大便何故流さ
ないの？、しかも扉も開け放しで
リビングまで匂うよ。来客があった
とき失礼じゃないか。』と言うと
父親は『小便した時は流してるよ』
と訳の分からない事を言っていま
した。
『大便だろうが小便だろうが流し
なよ。』と言いました。後に介護の
一環で始めた夕食用の宅配弁当屋
さんにトイレを流すように促して
貰ったり、ご近所さんに様子見に
来ていただき注意してもらったり
しましたが、父親は最期まで、
大便を流すことはしませんでした。
ですので私と妹で交代で父親の
家に介護に訪れるのですが、
最初の仕事は、トイレの大便を
流してトイレ掃除をし、各部屋を
換気する作業からでした。
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